この記事では、冬になると洗濯物が乾かなくなる理由と、除湿機を選ぶときにどこを見ればいいのかを解説します。
結論からいうと、冬の部屋干しにはデシカント式の除湿機が向いています。夏に活躍するコンプレッサー式は、気温が下がると除湿する力そのものが落ちるからです。ただし、デシカント式には消費電力が大きいという弱点があり、今回比べる2機種では、定格消費電力が300Wと140W(50Hz)という差になっています。
そこで、方式ごとの得意・不得意と、室温が上がる点などの注意点も含めて詳しく解説します。価格や在庫、配送条件は変わる可能性があるため、購入前に最新情報を確認しておきましょう。
方式が合っているかどうかで結果が変わるので、除湿方式の表記を商品ページで確認しておくと選びやすくなりますよ♪
※価格・在庫・配送条件は購入前にご確認ください。
冬 洗濯物 乾かない原因は気温にある

冬は空気が乾燥しているはずなのに、洗濯物はかえって乾きにくくなります。矛盾しているようですが、これは湿度のパーセント表示と、空気が実際に抱えられる水分量が別物だからです。
同じ湿度60%でも、気温が下がれば空気が含める水分の絶対量は小さくなります。つまり洗濯物から蒸発した水分の行き場が減るわけです。ここでは乾かない仕組みと、部屋干しで何が足りていないのか、そして暖房だけでは解決しにくい理由を順に見ていきます。
空気が抱えられる水分量が減る
空気が含むことのできる水分の量は、気温が低いほど小さくなります。夏と冬で湿度の数字が同じでも、実際に受け取れる水分の量は冬のほうが少なくなります。
洗濯物が乾くというのは、繊維の水分が空気に移る現象です。受け取る側の余力が小さければ、当然ながら乾きは遅くなります。
部屋干しで足りないのは風と除湿
屋外で洗濯物が乾くのは、日射だけでなく風が湿った空気を運び去ってくれるからです。室内にはこの風がありません。
洗濯物のまわりだけ湿度が高い層ができると、そこで蒸発が止まります。風を当てて層を壊すことと、部屋の水分そのものを減らすことの両方が要ります。
暖房だけでは解決しにくい
部屋を暖めれば空気の受け入れ余力は増えるので、乾きやすくはなります。ただし蒸発した水分は部屋の中に残ったままです。
行き場のない水分は、冷えた窓ガラスで結露になります。暖房で乾かす方法は、結露とカビを別の場所に作ってしまうことがある点に注意が必要です。
除湿機は方式で冬の実力が変わる

除湿機を買うときに見落とされがちなのが、本体に書かれた除湿方式です。カタログの除湿量だけを比べて選ぶと、冬に期待した働きをしないことがあります。
家庭用の除湿機には主に3つの方式があり、それぞれ得意な季節が違います。夏に強い方式と冬に強い方式は、水分を取る仕組みそのものが別物だからです。コンプレッサー式、デシカント式、ハイブリッド式の3つについて、どんな条件で力を発揮するのかを順に見ていきます。本体に書かれた方式名を見るだけで、冬に使えるかどうかの見当がつきます。
コンプレッサー式は低温で落ちる
コンプレッサー式は、取り込んだ空気を冷やして水滴に変える方式です。エアコンの除湿と同じ考え方で、気温が高いほどよく働きます。
逆にいえば、もともと空気が冷えている冬は冷やして水滴にするという仕組みが使いにくくなります。梅雨や夏には頼りになる方式です。
デシカント式はヒーターを使う
デシカント式は、乾燥剤に水分を吸わせてからヒーターで取り出す方式です。空気を冷やす工程がないので、気温が低くても働きが落ちにくくなります。
ただしヒーターを使うぶん消費電力は大きくなり、運転中は室温も上がります。冬の部屋干しではこの発熱が味方になりますが、夏は扱いにくい性質です。
ハイブリッド式という選択肢
2つの方式を積んで、気温に応じて切り替えるハイブリッド式もあります。通年で使うなら合理的な選択です。
そのぶん本体が大きく重くなり、置き場所の制約は増えます。使う季節が冬に偏っているなら、デシカント式のほうが扱いやすくなります。
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デシカント式 IJD-P20の実力

冬の部屋干しに向くデシカント式の例として、アイリスオーヤマの IJD-P20 を見ていきます。一人暮らしから少人数の世帯を想定したサイズです。
この機種を取り上げるのは、デシカント式の長所と短所が数字にはっきり出ているからです。除湿量と適用床面積、消費電力と運転音、そして本体の大きさという3つの軸で確認すると、何と引き換えに冬の強さを得ているのかが見えてきます。小型機なので、置ける場所の広さも判断材料になります。
除湿量と適用床面積
定格除湿量は50Hzで2.4L/日、60Hzで2.2L/日です。この数値は気温20℃・湿度60%で24時間運転したときの目安として公表されています。
適用床面積は木造で3畳、鉄筋コンクリートで6畳までです。リビング全体ではなく、洗面所や個室で洗濯物の近くに置く使い方に合う広さです。
消費電力と運転音
定格消費電力は300Wです。ヒーターで乾燥剤から水分を飛ばす方式なので、この数値は方式の性格そのものを表しています。
運転音は39dBと公表されています。タンク容量は2.0Lで、満水になれば運転は止まります。
サイズと重さ
本体は幅32.2×奥行21.1×高さ46.4cm、質量は5.3kgです。電源コードは1.6mあります。
背は高めですが、5kg台なら洗面所と寝室を行き来させる使い方もできます。楽天の商品ページでは平均4.29という評価でした。
コンプレッサー式 AJ-C48A-Wと比べる

同じアイリスオーヤマのコンプレッサー式 AJ-C48A-W と並べると、方式の違いが数字として表れます。どちらが優れているという話ではなく、得意な場面が違うということです。
特に注目してほしいのは除湿量と消費電力の関係です。コンプレッサー式のほうが除湿量は多いのに消費電力は小さく、デシカント式はその逆になっています。この逆転が、冬に強い代償そのものです。
| 項目 | IJD-P20(デシカント式) | AJ-C48A-W(コンプレッサー式) |
|---|---|---|
| 定格除湿量(50Hz) | 2.4L/日 | 3.7L/日 |
| 定格除湿量(60Hz) | 2.2L/日 | 4.8L/日 |
| 定格消費電力 | 300W | 140W(50Hz)/170W(60Hz) |
| 適用床面積(木造) | 3畳 | 4.5〜6畳 |
| 適用床面積(鉄筋) | 6畳 | 9〜12畳 |
| タンク容量 | 2.0L | 1.8L |
| 運転音 | 39dB | 36.7dB(60Hz強) |
| 外形寸法 | 32.2×21.1×46.4cm | 24.4×19.1×36.8cm |
| 質量 | 5.3kg | 7.3kg |
| その他 | - | 上下自動ルーバー/切タイマー1〜8時間 |
除湿量は2倍でも冬は落ちる
60Hzで比べると、コンプレッサー式の除湿量はデシカント式の2倍以上あります。数字だけを見れば圧倒的です。
ただしこの値は、気温が十分に高い条件での目安です。室温が下がる冬には、この数字どおりには働きません。カタログの比較で判断を誤りやすいのがここです。
消費電力は半分以下
定格消費電力は、デシカント式が300W、コンプレッサー式が140W(50Hz)・170W(60Hz)です。ヒーターを積んでいるぶん、デシカント式は2倍前後になります。
通年で毎日使うならコンプレッサー式のほうが負担は小さく、冬の数か月だけ使うならデシカント式の消費電力は許容しやすい、という考え方になります。
本体は小さいほうが重い
サイズと重さの関係が逆転している点も面白いところです。コンプレッサー式は圧縮機を積むため、本体が一回り小さいのに2kg重くなっています。
部屋から部屋へ運ぶ使い方なら5.3kgのデシカント式、置きっぱなしで広い範囲を除湿するなら7.3kgのコンプレッサー式が扱いやすくなります。
梅雨や夏にも使う予定があるなら、適用床面積とタンク容量も合わせて確認しておくと選び分けやすくなりますよ。
※価格・在庫・配送条件は購入前にご確認ください。
買う前に知っておきたい注意点

デシカント式は冬の部屋干しに向きますが、万能ではありません。買ってから「思っていたのと違う」となりやすい点を3つ挙げます。
特に室温が上がる性質は、季節によって長所にも短所にもなります。使い方を間違えると効果が落ちる場面もあるので、先に押さえておくと無駄がありません。取り上げるのは、運転中に室温が上がること、窓を開けると効果が落ちること、そして風を送る工夫も必要になることの3点です。どれも使い始めてから気づきやすい部分です。
運転中は室温が上がる
デシカント式はヒーターを使うため、運転していると部屋の温度が上がります。冬は洗濯物が乾きやすくなる方向に働きます。
一方で、夏に同じ機種を使うと部屋が暑くなります。通年で1台だけ使うつもりなら、この性質は確認しておくべきです。
窓を開けると効果が落ちる
除湿機は閉じた空間の水分を減らす機器です。窓を開けていると、外の湿った空気が入って除湿した端から戻ってしまいます。
部屋干しのときは、ドアと窓を閉めて洗濯物の近くに置くのが基本です。広い部屋で使うより、狭い部屋に集めたほうが結果が出ます。
風を送る工夫も要る
除湿機は空気中の水分を減らしますが、洗濯物のまわりに風を送る力は機種によって差があります。
サーキュレーターを併用して空気を動かすと、乾くまでの時間は短くなります。除湿機だけに頼らず、干す間隔を空けることも合わせて効いてきます。
冬の部屋干しでよくある質問

冬の部屋干しを調べている方から出てきやすい疑問を4つまとめました。暖房との併用、浴室で干す方法、生乾きのにおい、そして通年で使う場合の選び方という内容です。
いずれも仕様表だけでは判断しにくい部分なので、先に目を通しておくと選びやすくなります。仕様は製造時期によって変わる場合があるため、最終的には商品ページの記載を確認してください。
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Q暖房と一緒に使ってもいいですか?
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A併用すると乾きは早くなります。暖房で空気の受け入れ余力を増やし、除湿機で水分を回収するという役割分担になるためです。ただしデシカント式は自身も発熱するので、暖房の設定温度は控えめでも足ります。
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Q浴室に干すのと比べてどうですか?
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A浴室乾燥機があるなら、狭い空間を閉め切って使えるぶん有利です。除湿機を使う場合も考え方は同じで、広いリビングより洗面所や個室に集めたほうが効率的です。適用床面積が小さい機種ほど、この使い方が前提になります。
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Q生乾きのにおいは防げますか?
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Aにおいは乾くまでの時間が長いほど出やすくなるとされています。除湿機で乾燥時間を短くすることは対策のひとつになりますが、洗濯物の量や干す間隔も関わります。詰めて干さないことと合わせて考えてください。
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Q1台で1年中使いたい場合は?
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A通年で1台にするなら、気温で切り替わるハイブリッド式か、梅雨と夏の使用を重視してコンプレッサー式を選ぶ形になります。冬の部屋干しが主な目的ならデシカント式、年間の使用時間が長いならコンプレッサー式という分け方が現実的です。
冬の洗濯物対策をまとめると

冬に洗濯物が乾かないのは、気温が下がって空気が水分を受け取れなくなるためです。暖房だけで解決しようとすると、水分は部屋の中に残って窓の結露に変わります。
除湿機を使うなら、方式を間違えないことが最優先です。
- 冬の部屋干しが主目的:デシカント式 IJD-P20(2.4L/日・300W・5.3kg・木造3畳)
- 梅雨や夏にも使いたい:コンプレッサー式 AJ-C48A-W(60Hzで4.8L/日・170W・7.3kg・鉄筋12畳)
- どちらにも共通:窓とドアを閉める、洗濯物の近くに置く、風を当てる工夫を足す
同じメーカーの同じ用途の機種でも、方式が違えば向く季節が変わります。カタログの除湿量だけで比べず、使いたい季節から逆算して選んでください。
本格的に冷え込む前に備えたい方は、置き場所に収まるかを寸法で確認しておくと安心して使い始められますよ。
※価格・在庫・配送条件は購入前にご確認ください。
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